故まっちゃん(松本美津夫氏)を偲んで ◆ 相生・垂水の愛情溢れるカメラマン

こんにちは。
神戸シェアハウス和楽居(わらい)のいのじです。

今日は、垂水のコミュニティ創りをずっとずっと支え続けてくれた、
僕にとって大切な大切な、家族のような 友人のような 父のようなかけがえのない存在。
松本美津夫さん まっちゃんのことを記録に残したくって、
ブログを綴ることにしました。

僕の知っているまっちゃんのこと

垂水の廉売市場(2022年に閉鎖。解体工事が始まった迷路のような市場。)
から始まった、地域活性化イベント

◆ 垂水なかよし市

https://www.facebook.com/groups/672210149500962/

◆ I love 垂水ミュージックフェス

https://www.facebook.com/Ilovetarumimusicfes/

◆ たるみ潮風マーケット

https://www.facebook.com/events/1072930099816495/

◆ たるみアートマルシェ & 手作り市

https://www.facebook.com/events/556136845666912/

また、和楽居でのイベントや、
通照院さん、美容室 グランムーンさん主催のイベント。
音楽のユニット JAMZIPさんのライブetc

には、100%参加してる。
いつもまっちゃんがいる。

そんなボランティアカメラマンさんでした。

相生住まい

住まいは、なんと相生。
垂水までは、2時間以上かかる。ほぼ岡山。

そんな遠くから、無償で(交通費も受け取らない)
毎度毎度駆けつけてくれて、
数100枚〜1000枚以上の写真を撮影してくれる。

参加者の全員に、
個人メッセージで写真シェアしてくれたサイトを伝えてくれる。

マメすぎる!
なんなんこの人?!
理解できへん、優しさ、というか。几帳面というか。

保護猫と暮らしているらしい。 え、9匹も?!

元々は、関東で生まれ育ち、
2013年(まっちゃんは63才くらいの頃?) から兵庫県の西の端、相生市に引っ越してきたみたい。

保護猫9匹と共に暮らす

風呂なし、雨漏りもすごい!

そんなおウチに暮らしている。

家賃は、無料で。

な、謎すぎる!

ご家族とは離れて暮らしていたって。

自分のことを多くは語らないまっちゃん。
謎に包まれていたまっちゃんのことを知る機会がありました。

2020年の夏か秋頃やったかな?
1週間ほど連絡がつかず、はなさん(垂水のおかん)が心配して
相生まで見に行こうか、と考えていたら、やっと連絡がついた。

急に、体が動かなくなって、
このままもうダメか、と思うくらいしんどかったそうです。

そのことを聞き

「まっちゃん、垂水引っ越しておいでよ!」

という、まっちゃん引越し計画について、
本気で考えるようになりました。

まっちゃん
いやー、ニャンズがいるからねー。

言い続けていたまっちゃん。

相生までは気軽に顔を見に行ける距離じゃない。
ちょっと手を借りようか、とまっちゃんから垂水ファミリーに気軽に頼みにくいよね。

そんなこともあり、マジで垂水来てほしいな、って思ったんです。

僕が懇意にしてもらっている不動産屋さんに

  • 猫9匹と暮らせそうな、ボロボロにしてもいい格安物件

を探してもらい、激アツ物件が出たタイミングで、まっちゃんと一緒に物件内覧に行きました。

その時に、初めて、まっちゃんと本音。

  • どんなこと感じて相生に暮らしてるんか。
  • 移住に関して迷ってる気持ちや
  • 気にかかってること

色々聴かせてくださいました。

まっちゃん
僕はね、自分に何かあった時、家族 娘や息子に迷惑をかけたくないんだ。お金は残しておきたい。
まっちゃん
写真撮影はね、声かけて、呼んでもらえるだけで本当に感謝してる。ボランティア、としてやりたいんだ。お金をもらっちゃったら、それはなんか違うんだよね。

僕の母や娘、家族の記録を残してくれた

僕にとって、生涯忘れられない記憶があります。

母の生前、星ヶ丘ホームでのピアノコンサート

2018年の4月、
僕を産んでくれた人 お母さんが亡くなる2ヶ月ほど前。

母の暮らしていた星ヶ丘ホームのみなさんで、
母が演奏するピアノコンサートを開催してくれたんです。
僕もギター弾いて、母のピアノに合わせて演奏させてもらって。

その時には、まっちゃんが写真 & 動画を撮影に駆けつけてくれました。
さすがにこの時は、交通費以上は絶対に渡したい、と思い、
無理やりポケットに封筒を突っ込もうとしたけど、
意地でも受け取らなかったなー。

娘の七五三の記録動画 & 写真

いのじ、妻みき、みき両親、娘と5人で、
3歳になった娘の七五三。

この日も、まっちゃんの温かい人柄の伝わるエピソードがあってね。

娘の履いていた草履が、
履いて30秒後には、鼻緒が外れちゃって。
和服に合わない、子供用シューズ に履き替えていたんです。

すると、家族みんなで集合写真の撮る時、
草履が出てきて、

まっちゃん
今はこっち履こうか?

と優しく娘に問いかけてくれるまっちゃん。

いのじ
え? なんか鼻緒、くっ付いてるやん?!
まっちゃん
瞬間接着剤を買って、草履を直してみました。集合写真の時だけでも、草履が履けたらいいな、と思って。
いのじ
ええええー!そんなんしてくれたの?! いつの間に?!

鼻緒自体は、またすぐに外れちゃったけど、
俺の心いは何かじんわりと残ってるんです。

まっちゃんの愛情 みたいな。
何かが。

今は無き廉売市場 島谷製麺さんや、
ビリケンさんの 隠れ家に訪れる様子も動画に残ってて。

嬉しかったな。本当に。

まっちゃんとの最後の思い出 相生観光

まっちゃんが急逝されたのが
2022年12月5日

その2日前
2022年12月3日。

  • はなさん(垂水の中心人物。垂水ファミリーのおかん的存在。アトリエ Chez Marieとして、洋裁+ケータリングしてはる)
  • 武さん;ご出身の岡山、備前焼の窯元 後楽窯のことを伝えてくれる、美容系おかん

と共に3人で、まっちゃんに会うべく相生を訪れました。

2021年2月に、人知れず入院をして、胃のサイズが 1/3になった、というまっちゃん。
それからも抗がん剤や、放射線治療を続けていました。

  • 垂水のイベントに顔を出したい、という想い
  • 自身の体調、病の経過

をfacebookに投稿してくれていました。

  • 病院の送迎やら、その他なんでも手が借りたいな、ということはいつでも気軽に言ってほしいし、マジで頼ってほしい。
  • まっちゃんに受け続けてきた恩を少しでも返したい気持ちがあるよ。

そんなメッセージを垂水メンバーから送り続けるものの、

まっちゃん
なんとかやれてるから大丈夫だよ。心配しないでね。
まっちゃん
今は会えないわー。

という返信。

ずっと会いに行きたいと思っていて、
ようやく10ヶ月ぶりにまっちゃんに会えることに!!

12月3日。
最後にまっちゃんと遊んだ日。

闘病中のまっちゃんの様子を見に行く。
そんな気持ちで訪れた相生。

それなのに、おもっくそ楽しませてもらっちゃいました。

海鮮料理みやざき さんで海鮮ランチ

この日のまっちゃんは、牡蠣丼とお刺身の定食を完食。

まっちゃん
胃が 1/3になっちゃったから、あんまり食べられないんだけど。

そう言いながらも、おいしそうにモグモグと。

あと、印象的だったのは、
GoPro (動画) と デジタル一眼レフ(静止画)のカメラ二台持ちで、
1日の様子をずーっと撮影してくれました。

あああ、いつものまっちゃんや。
そんな安心する感じ。

早く、また垂水のイベントにもカメラマンとして遊びに行きたいな。
そんな気持ちを感じたなー。

そして、配膳に来てくださった海鮮料理 宮崎のおかみさんを紹介してくれて

まっちゃん
僕の姉です。

そして挨拶に来てくださったご主人のことも

まっちゃん
僕の兄です。

風呂なし暮らしのまっちゃんが、
毎日入浴するために訪れていた、という都湯さん。

まっちゃんの兄さん、姉さんは、
相生で100年以上続く銭湯、都湯を切り盛りされている、と伺いました。

宮崎さん夫妻のことを
はにかみながら、話してくれるまっちゃんなのでした。

都湯さん といえば、バズったtwitterで一躍有名に。
そこにまっちゃんも登場しています。

ブログ上では、おもろすぎる、まっちゃんも移った動画が、
芸人さんのオケツ映って、猥褻?! と認識されて表示できなさそうなので、
https://twitter.com/rpavzbzg61h5n2y/status/1217794002289750018
こちらのリンクをコピペしてみてください。

そしてなんと、まっちゃんが奢ってくれちゃって。

いのじ
いやいやー、そんなん! 出すよー。
まっちゃん
いいのいいの。遠くから来てくれたんだから。
いのじ
まっちゃんあざーっす!

牡蠣剥き小屋へ

牡蠣が有名な相生市。
牡蠣の殻を剥く作業を見せていただける、ということで案内してもらいました。

まっちゃん
牡蠣を剥く作業を撮影までさせてもらえる場所って、あまりないんだけど、ここはOKしてくれるんだよー。

対応してくれたおばちゃん、チャキチャキしてはって、元気いっぱいな方でした。

そして、小屋の裏で牡蠣殻を積んだ船のことやら、牡蠣の養殖のこと。
色々と教えてくれました。

まっちゃん
相生の牡蠣は、水を入れて太らせてない1年牡蠣だから、加熱しても縮みにくいんだよね。

相生の観光大使みたいやなー、と突っ込む。

カキ殻びっしりに身が入った兵庫・相生の「1年かき」 相生湾の特性もいかす

小屋の前の写真を一枚。

HOTEL万葉岬 でティータイム

丘の上のホテル、HOTEL万葉岬のテラス席でコーヒーと、ケーキをシェアしました。

まっちゃん
あれ?みんなケーキ食べないの?

食べようよー、という雰囲気のまっちゃん。
2つケーキを頼んで、みんなでシェアしたよ。

そして、地元の自家焙煎のお店 だるま珈琲さんのコーヒーが飲める、というので、
注文を聞きに来てくれたホテルのお姉さんに、

いのじ
コーヒーにするか、柚子のスカッシュ(?? メニュー忘れた。なにか独特な飲み物。)にするか迷いますわ。コーヒーは、どんな感じですか? 苦みがある?
お姉さん
苦味はそんなにないですね。
いのじ
へええ、コクがある? すっぱい感じ?
お姉さん
コク うーん。コクはないですね。 すっぱくもないです。
いのじ
苦味はなく、コクもない。。。 どんなコーヒーなん?!笑

お姉さん含め、みんなでめっちゃ笑ったわ。
ひとしきり笑った後、

お姉さん
すっきりと飲みやすいですよ。なんか、私が言うと、伝わらないですね笑

と笑顔な素敵なお姉さん。
逆に飲んでみたいわ、おもろいし!
ということで、だるま珈琲さんのコーヒーを注文したよ。

まっちゃんが

まっちゃん
だるま珈琲さん、自転車で行ったことあるんだけど、すごく素敵な店でね。コーヒーもおいしいよ。

だるま珈琲さんをフォローする感じなのか、
まっちゃんの思い出を普通に語ってくれてたのか。
神のみぞ知る、って感じやけど。

まっちゃんは、いっつも 褒める、認める、励ます。
そんな人やったなー。

だるま珈琲、おいしいよ。
スッキリした味わい。
確かに飲みやすい。

自家焙煎の店 だるま珈琲

そして、HOTEL万葉岬 からは瀬戸内海が一望できます。

まっちゃん
牡蠣の養殖をしてるいかだが見えるね。
いのじ
うわー、ほんまや。説明してもらわんと気づかんかったなー。

椿園をお散歩

HOTEL万葉岬のすぐ前、椿の木が200本以上ある、という椿園を歩いて案内してくれました。

ここでも記念撮影。

いのじ
椿が咲いて、牡蠣も美味しい時期に、また相生に来たいな。うちに2人目が生まれる時期との兼ね合いで、春前か、桜の時期かな?

そんなことを、まっちゃんに伝えるような、独り言のような。
僕の気持ちをぽろっと話した。

相生が、本当に魅力的な場所だな、と感じる、
そんな1日ツアーでした。

まっちゃんのお見舞い、みたいな感覚で相生に来たのに、
おもっくそ楽しませてもらったな。

あとね、この日にまっちゃんと印象的やった会話。

まっちゃん
1月までは、ひとまず1クール、放射線治療を通院で続けるから、その後に体調も見ながら、相談させてほしい。

何の話か、というと、

いのじ
まっちゃん 垂水移住計画を本気で願い、練っているところだよ。

と、まっちゃんに伝えた時の返答です。

相生に向かう道中で、はなさん、武さんとも打ち合わせ。

  • まっちゃんに、マジで垂水に引っ越して来てほしい、という想いを伝えたい。
  • でもまず、まっちゃん自身の気持ちがあるよね。こっちの想いを伝える の前に、まっちゃん自身が相生でどんな心境で暮らしてるんか、とかそっちを聴いてみよう。
  • 実は、舞子駅から徒歩圏で、強烈にボロい格安物件の情報があるから、俺買おうかな。ニャンズ7匹も一緒に、どんだけ汚してもらってもいい、という条件でもいい。

ずっと探してた、まっちゃんのための垂水の家探しについて。
そして僕らの想い。

まっちゃん亡くなってから、
相生で便利屋さんをしているまっちゃんの友人と、はなさんが電話で話した時のこと。

便利屋さん
垂水に引っ越して来てほしい。もっと力になりたい。そんなことを言ってくれる仲間がいる。嬉しそうに話していましたよ。

その話聞いて、じんわりと温かい気持ちと、切ない気持ちと。
色々な想いが湧いたな。

相生(おお)の便利屋さん

https://oonominatomachiblog.com

地域のためにできることはないか?
と考える中で

便利屋さんとして
なんと15分300円、という
価格で引き受けてはるそうです。

【まっちゃんを偲ぶ会 今感じること】

急遽決まったにも関わらず、49名の方にお越しいただきました。

みんなの中にいるまっちゃん に触れ、またまっちゃんのことを近く感じられました。
あの日は、差し入れだけいただき、集えませんでしたが、
星ヶ丘ホームのやえこさんから
「まっちゃんのこと。そして彼が大切にしていた相生のことが伝わる。そんな時間にしてね。」
とメッセージをいただいていました。
僕の中でのまっちゃんは、
垂水 に来てくれてる時のまっちゃんの印象が強すぎて、
相生で過ごしていたまっちゃんの世界 に触れてもらうということは、正直あまり意識にありませんでした。
12/3 にはなさん・武さんと相生に訪れた時、
まっちゃんが伝えてくれたことや、相生で繋がっている人たちのこともほんの少しみなさまにも紹介することができて、本当によかった、と感じました。
ーーー
保護猫基金のアイデア、そして
いつも大きな集いの前には、寝る間を削って、ご飯を仕込んできてくれるはなさん。
当日、ずっとずっとお手伝いをしてくださったみなさま。
ふるまいお好み焼きや、コーヒー。あげまんじゅう。お酒、包丁研ぎetc
ほんまに、誰一人欠けても、今のみんなとの繋がりは、
なかったんちゃうかな、と思います。
深く心の内までも話したことがない人もたくさんいますが、一人ひとりにドラマがあって、ストーリーがあって。
そんな一コマを まっちゃんが目に見える形で紡いできてくれたんやな、と。
いつでも会えるって思ってるけど、
いつまでも会えるわけじゃない僕たち。
誰のもとにも、死はやってきて。
生きてることが当たり前 のように、
死ぬことも当たり前で、
寂しさはあるけれど、死も大切な大切な人生の一コマのように感じました。
ーーー
はなさんのスピーチには、マジで泣けた。
一人じゃない。
なにかあったら、相談してみようか。
一人で抱えなくてもいい。
誰かがいる。
そんな安心な仲間、地域に生きていきたい。
まっちゃんが、垂水の基盤を多田さん、はなさん、島谷さんたちと
ずっと作ってきてくれたんやな、て感じます。
僕なりに、この人生で、
大切な人が、大切にしてきた 想い を繋いでいきたいと思います。
また生きてる内に、たくさん会いましょう。みなさん。
本当に、ありがとう。
P.S.
けいくうさん、まなべちゃん。
お忙しい中、お経をあげに来てくださり、本当にありがとうございました。

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