
「正解?」と聞く子にハッとした。親と子の対話で紡ぐ子育て論
こんにちは。
神戸シェアハウス和楽居(わらい)のいのじです。
最近、娘のKoちゃん(小2)との会話の中で、子育てにおいてとても大切な、そして深く考えさせられるテーマに直面しました。
それは、子どもの心の中に芽生える「正解」や「正しいこと」を求めたい気持ちについてです。
この記事では、Koちゃんとの対話を通して、僕自身の子育ての姿勢や、社会に根強く存在する価値観について、親としての素直な気持ちを綴っていきたいと思います。
目次
はじめに:わが子(Koちゃん)との会話で考えたこと
Koちゃんが、ママに「早く歯磨こうね」などと声をかけられ、たまに癇窶気味になる時があります。
ある日、Koちゃんが
「ママの口癖は、朝には、『Yuちゃんがもうすぐ来るよ。そろそろ歯磨こうか』。夜には、『そろそろお風呂入るで。そろそろ歯磨こうか』」
と呟いているのを聞きました。
そこで、僕からKoちゃんに声をかけてみました。
「急かされるのは嫌?」本音の対話




嫌な気持ちになるのは、素直な感情ですよね。
ただ、ここでKoちゃん自身の行動が、周りにどんな影響を与えるのかを一緒に考えてみました。






Koちゃん自身、”ほっとかれるのは嫌”、”友達に迷惑をかけるのは嫌”という気持ちがあるようです。
ようするに、ママの”声かけ”の必要性は理解しているということです。
さらに、親の気持ちについても対話を続けました。




子どもにとっての「正しいこと」と「正解」の重み

愛娘たちとご飯
この後のKoちゃんの行動と一言が、僕にとって一番印象的でした。
僕は、Koちゃんに”気持ち”を大切にするように伝えました。

すると、Koちゃんが僕に確認をしてきたのです。


Koちゃんは僕の方をちらっと見てからママのところに歩いて行き、

と伝えると、また僕のところに戻ってきて、小声でこう聞いてきました。
「ごめんなさい」の先にあった「正解?」


Koちゃん自身が怒った時、どんな気持ちだったかとか、
ママにどんなことを伝えたいと感じたのかとか、
そういうのが大切で、『正解』かどうかは、Koちゃんがどう感じるか次第で変わるからなー
この言葉を伝えたとき、Koちゃんは少し戸惑っているように見えました。
僕も妻も、心の奥にある気持ちの話をしているつもりなんだけど、子どもは「正解」かどうかを考え、問いかけてくる。
まるで、「正解」と大人が評価する行動を想像して、それに合わせようとするかのようでした。
「正しいこと」をすれば評価される社会の価値観

家族でキャンプ飯
Koちゃんの言動は、僕に一つの話を思い出させました。
「きのくにこどもの村学園」のお話会で聞いたエピソード
3年ほど前、和楽居で、”きのくにこどもの村学園”の先生と竹房さん(保護者の方)とのお話会を開きました。
竹房さんのお子さんが、地域の小学校に通い始めた小1の夏休みに入った頃、ふと**「お父さん。学校って、『正しいこと』をずっとやっていけばいいんやんね?」と聞いてきたそうです。
竹房さんは、その言葉に『うわ、これはマズイ!』と感じ、”より自由な学校、のびのびと心を育ててくれる学校”を探し、きのくににたどり着いた、というお話でした。
このエピソードと、Koちゃんが「正解?」と確認してきた姿が、僕の中でピタリと重なりました。
「正しいこと」や「正解」を求め、それを行うことで評価されるという価値観は、公教育の場だけにあるものではなく、この社会そのものに根強くあると感じます。
子どもは、言葉で”気持ちが大切”だと聞いても、”行動で正解を評価されること”を学習しているのかもしれません。
だからこそ、「ごめんなさい」という”正解とされている行動”をとった後に、大人に”評価”を求めてしまうのかもしれません。
神戸シェアハウス和楽居の大家として考える「自分育て」
子育ては、本当に「自分育て」そのものだと痛感します。
Koちゃんとの対話を通じて、僕自身も自分の心の中にある「正解」や「できることへの執着」と向き合わされました。
親の価値観が、子どもの心のベースになる
「できても、できなくてもいい」
頭ではそう思っていても、無意識のうちに「できることを評価する」という社会で染み付いた価値観が、僕の言動のベースになっていることがあります。
もし親である僕自身が、
- 「正解」を出すことに価値を置いている
- 「できないやつ」と思われることを極端に恐れている
のだとしたら、子どもは敏感にそれを感じ取り、”ありのままの自分”ではなく”正解を演じる自分”を目指してしまうかもしれません。
子どもは、親の言葉ではなく、親の”あり方”から世界を学んでいる。
これは、和楽居という「第2のふるさと」を目指す場を運営する大家として、シェアメイトとの関わりの中でも常に意識していることです。
誰の心にも「正しい」の線引きは違います。ルールではなく、本音で対話し、お互いの気持ちを感じ合うこと。
その”心の繋がり”こそが、子どもにとっても、大人にとっても、”唯一の拠り所”になると信じています。
僕は、垂水小学校が大好きだし、周りの先生たちも、ご近所さんも、本当に素敵な人たちだと感じています。
家庭の中でできる声掛け、対話の重要性を感じながら、
子育てを通じて、僕自身が、どうあるかが試されている。
Koちゃんとの対話を胸に、これからも子どもが「正解」ではなく「自分はどう感じたか」を大切にできる。そんな心のベースを築いていけるよう、
じっくりと自分育てを続けていきたいと思います。
イクメンパパを目指す神戸シェアハウス和楽居
大家 兼 住人のいのじでした。
最後までお読みいただきありがとうございました!!


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